2007年10月22日月曜日

全国審査でトレーニング

こんにちは。照尾暢浩です。

前回、目の使い方についてお話しました。
私の先生は、空手の審査会などで、一度に30人くらいを前に立たせ、
10本くらいの各種付きをするのを見ていきます。

「気合入れて!! 1、2、3、4、5、6、7、8、9,10! 
ハイ次!!」という感じですから、10秒足らずです。
これは、普通に見ていたら、各人の技の上手い下手どころか、何も
わからないままに過ぎてしまうことでしょう。

先生は、あっと言う間に点数をつけていくのですが、本当に細かく
見ているのです。
普通の人は、こんな短時間で、本当にわかるのかと疑ってしまうような
スピードなのです。

私も以前は、代理で全国を審査してまわりましたが、一日中目と(脳)
をフル回転しますので、とても疲れたことを覚えています。

一人一人見ていたのでは、とても間に合いませんから、どのように見て
いくのかというと、5~10人とかたまりで、一度に広く見ていきます。
それから、上手い人と、そうでない人をサーチライトで照らすように、
一瞬でチェックします。これで、ほぼ段や級が決めてしまいます。

これは、目を使って、広い範囲を見る能力である周辺視力と、一度に
多くの情報を記憶する瞬間視の能力をフル回転させる見方です。
何度も繰り返しやっているうちに、その能力は高まってきます。
これは、トレーニングといっしょですね。

護身において、どんな場合でも(危険をいち早く察知する場合、
逃げる場合、身近なものを護身具として手に取る場合など)、
できるだけ、一度に多くの情報を読み取り、瞬時に判断していかなければ
いけません。特に、相手が複数の場合は、なおさらです。

私は審査に臨むとき、自分の眼のトレーニングだと思ってやっている
部分もありましたので、苦になりませんでした。

それでは、次回は、実際の対複数のエピソードをお送りしましょう! 
お楽しみに!



修業は続く