こんにちは。照尾暢浩です。
前回、目の使い方についてお話しました。
私の先生は、空手の審査会などで、一度に30人くらいを前に立たせ、
10本くらいの各種付きをするのを見ていきます。
「気合入れて!! 1、2、3、4、5、6、7、8、9,10!
ハイ次!!」という感じですから、10秒足らずです。
これは、普通に見ていたら、各人の技の上手い下手どころか、何も
わからないままに過ぎてしまうことでしょう。
先生は、あっと言う間に点数をつけていくのですが、本当に細かく
見ているのです。
普通の人は、こんな短時間で、本当にわかるのかと疑ってしまうような
スピードなのです。
私も以前は、代理で全国を審査してまわりましたが、一日中目と(脳)
をフル回転しますので、とても疲れたことを覚えています。
一人一人見ていたのでは、とても間に合いませんから、どのように見て
いくのかというと、5~10人とかたまりで、一度に広く見ていきます。
それから、上手い人と、そうでない人をサーチライトで照らすように、
一瞬でチェックします。これで、ほぼ段や級が決めてしまいます。
これは、目を使って、広い範囲を見る能力である周辺視力と、一度に
多くの情報を記憶する瞬間視の能力をフル回転させる見方です。
何度も繰り返しやっているうちに、その能力は高まってきます。
これは、トレーニングといっしょですね。
護身において、どんな場合でも(危険をいち早く察知する場合、
逃げる場合、身近なものを護身具として手に取る場合など)、
できるだけ、一度に多くの情報を読み取り、瞬時に判断していかなければ
いけません。特に、相手が複数の場合は、なおさらです。
私は審査に臨むとき、自分の眼のトレーニングだと思ってやっている
部分もありましたので、苦になりませんでした。
それでは、次回は、実際の対複数のエピソードをお送りしましょう!
お楽しみに!
修業は続く
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