2009年12月7日月曜日

北海道は暑い

こんにちは、SDトルネードの照尾暢浩です。

今回も空手職員時代の話ですが、何故だかとても暑い~北海道での物語です。


 「暑いな~ ここ本当に北海道かよ!」と先生の声

 「押忍!」私・・・・北海道でも夏はやっぱり暑いのだ!


ここ北海道には空手の審査で来たのですが、ここでの審査には、
ちょっと意味(私を締める?)があったのでした。


 ここに来る前に私はあることで、先生の考えに同意できないことが
ありました。もちろん真っ向から反抗したわけではなく、
やんわりと同意しなかったのですが、うまくサバキきれず怒濤の
攻撃を受けていました。

それは、飛行機の中、車中、ホテルと、延々と続いたのでした。

そして精神的にもちょっと参いった中、審査が始まり、
その審査のクライマックス、サバキ(組手)であまり集中できない
自分がいました。


 注:サバキとは、組手の中で相手の攻撃を受け流し死角に入り
   無力化するもの(審査ではサバキ手からの攻撃はしない)


何人か捌いた後、相手の正面についてしまい一瞬身動きがとれなく
なったのでした。
 

その時です。「内腿蹴り!」ウチモモゲリ!と先生の声が
聞こえたのです。
 

体は勝手に動き、次の瞬間、相手は倒れていました。


 注:内腿蹴りとは、相手も内腿をスネで直線的に蹴る技
   (実際にはその時手の動きも連動させる)


審査の直後の先生から、こんな言葉を掛けられました。
「あの時、内も蹴り出なかったら、帰れなかったな!」

それはサバキが出来なかったら恥ずかしくて帰れなかったなと言う
意味なのですが、サバキが出来てなければ信頼を失うばかりか、
さらに締められ生きて帰れなかったかもしれません。(これはあくまで想像ですが)


 ところで、あのとき声が聞こえたというのは、実はそんな気がした
だけで、実際に先生は声は掛けていませんでした。

普段の練習で、「正面で迷ったら内腿蹴り」と何度も先生が
おしゃっていた言葉が頭に残り、咄嗟に聞こえたような気がした
のだと思います。


また、それがきっかけで、それまで内腿りの精度は半分以下だった
のですが、飛躍的に向上したのでした。

色々迷いもあったお陰で、いつもの動きができず、変わりに他の技が
修練されたことは私にとってとてもついていた出来事でした。

そして普段の考えた練習(準備)の大切さが身に染みてわかりました。


 一方、先生との意見の違いは、北海道から帰ってきても変わら
なかったのですが、そんなことはもうどうでも良くなり一言「押忍!」
と言うと終息してしまいました。

「押忍」は、はいそうですと同意した。ともとれるのですが、
話の内容は一応理解したということだけでも使えるので、そういう
意味で言ったのですが、先生は私が判ってくれたと思ったみたいです。

押忍の一言で解決したのでした。

相手の意見を尊重し、しかし完全に同意したわけではない。そんな
中途半端ではあるが、護身的に時には必要なことかもしれませんね。

押忍

2009年12月4日金曜日

テレビ「走る男2」放送日

テレビ放送「走る男2」BS11に、SDトルネードが登場!

12月13日(日)12:00~12:30放送予定です。

その他、放送日はそれぞれ違うが、千葉テレビ、テレビ埼玉、テレビ神奈川、
三重テレビ、京都放送、サンテレビジョン、山形放送、南海放送でも放映されます。

スポーツとの違い

今回も、空手道場の職員(丁稚奉公みたいな)時代の話をしましょう。


「プルルル! プルルル! プルルル!」会館の電話のベルが鳴って
いる。

「おい、照尾、○○店に入るから来い」それは、先生の声だった。


今日1日の仕事も終わり、夜10時すぎ、どこかにご飯でも食べに出
ようとしたときだった。


他の職員も連れて数人でクラブに直行し、
隙腹にブランデーだけ飲みながら、よくある作戦会議だった。
マジで会議ですよ!


先生は、次の日審査で大分に行く予定でしたので、すぐに終わる
のかなと思っていたのですが、気がつけば3時を過ぎていました。


そして翌朝早く、車を洗い先生を良い気分で空港に送る途中、事件が
起きたのです。

先生「照尾、荷物はどうした?」

私「押忍!持ってきてません。」
もしかして、先生、私を審査に連れて行くつもりなのか・・・・?

先生「すぐに引き帰えして荷物を持って来い」


荷物はどうした?て昨日は何も言ってなかったではないですか。
いつものことだが、慌てて、スーツに着替え道着とジャージを揃え
たのです。

そうして大分空港に着いたのですが、そこから審査会場まで何時間も
車で走り、審査は夕方からだったのです。

審査に行くつもりは無かったので、昨日昼から、夜中に多量の
ブランデーと水以外、何も腹に入れてなかったので、かなり顔色も悪く
ボートした状態だったと思います。

その上、会場で何かパンでも食べれば良いかなと思ったのですが、
山奥の会場でどこにも売店すらなかったのです。


それでも何とか審査を進め、審査も架橋に入り、残すところ組み手のみ
となりました。ここでは審査を受ける人の攻撃を捌く側に廻りのですが、
少し意識が薄れていました。

何んとか捌いているのですが、正直、反応が鈍り、蹴りを体に受けて
捌いていたのです。見た目は分らないですが、タイミング的には遅れて
いるのです。

相手の人は、「何も出来なかった」と言っているのですが。
そんな時でも、自分的には、もしあれが革靴だったら蹴りが刺さって
いたかも。と動きに納得いきませんでした。


ようやく審査も無事終わり、先生は顔色(動き)の悪い私を見て、
「照尾どうした」

「何も食べていませんので」と答えると、

「何してんだ!何かてべて来いと」2000円を渡されたのです。

会場には食べ物は無く、結局夜ホテルに戻りミーティングの前に
15分くらい時間がありましたので、その隙にレストランに行き、
カレーを腹の中に押し込みました。


で、それがどうした?という声が聞こえそうですが、

今回言いたかったことは、

1.スポーツと護身のちょっとした違として、スポーツは準備を万全に
できることもあるが、護身は万全な準備はできないといことがあります。
想定外なことが起こります。(最善をつくすのに違いはありませんが)

2.逆説ですが、それだからこそ日ごろからできるだけの準備をしておく
ことも、重要です。

3.どんな相手でも自分の想像力しだいで、良い練習ができる。

4.ブランデーだけでは体は動かない???



修業はバリバリ続く!!

2009年9月25日金曜日

隠密行動ばれたらやばい

こんにちは、SDトルネードの照尾暢浩です。

今日は、友人の車の助手席に載せてもらっていた時の話です。


突然フルスモークで黒塗りの車が幅寄せしてきた。

「プーーーーーン!!」

一気に私達の乗っている車を追い抜き、前で減速した。


そして友人も、たまらず車を止めたのです。
私達はまったく何故だかわからなかった。


そしてチンピラ風の若い兄ちゃんが車から出てきた!

「オイ!コラ!」

私達の車に近づいてきた兄ちゃんは、とても友好的な顔をして
いなかった。

「すいません・・・」

窓際で、友人は兄ちゃんにとりあえず謝っていた。


そのころ私は、その会話に入らず相手の車をじっと見ていた。

何人いるのかな? もしもの場合にそなえて情報を収集していました。

気配は無いけど、でもフルスモーク見えないぞ???


と同時に、「もめごとになったら、やばい、やばすぎる。」


実は、当時、空手の芦原会館本部指導員のころで、愛媛の松山から
広島の福山に内緒で出て行ったときのハプニングだったからです。

そのころ私は、先生の下でいつでも出動できる体制でいましたので、
勝手に遠くに行くことはできなかったのです。


バレたら、首かな?あっさり首の方が楽だね!などと考えてました。
それぐらい厳しいのです。


一方友人が上手くなだめ事なきに収まったのですが、結局原因は
判らずじまいでした。何かが気に障ったのでしょう。

コチラが気にしないことでも他人は気にすることもありますからね!


それでは、この出来事を元に、こんな時に取るべき行動を伝授しよう!

1.車をなるべく止めない。(止める=喧嘩を買うと判断される)
2.相手が車を降りて来たら、そこで待たずに自分の車を発進させる。
3.窓を開けずにまず謝る
4.相手の言い分を聞く(呑める要求には従うそして、隙を伺い逃げる)
5.最悪相手が、車に入り込んでゆるしてもらえない場合は、DVD・
誰でもできる護身革命を見よう!(車での護身も紹介しています)


修業は続く

2009年8月27日木曜日

護身術空手①②

新作DVDが2本同時に刊行!!2009年8月31日刊行
アマゾンキャンペ-ン!(自主トレ最強音源)

9月1日00:00~23:59までの間に、ネット書店アマゾンでDVD護身術空手①②を両方ご購入ください!

特典として照尾暢浩の基本稽古の掛け声を生録した自主トレ最強音源をお送りします(mp3音源をダウンロード)

詳細ページはこちら

新作DVD出版記念感謝!無料セミナー

①新作DVD購入者を、10月17日(土)19:10~20:10「打撃の基本セミナー」に無料でご招待(会場新宿コズミックスポーツセンター第一部道場)事前申込み不要当日DVDをご持参ください。

②また、20:30~21:20SDバトン受講者セミナーを開催します。SDバトン受講者ならどなたでも参加できます。

2009年7月30日木曜日

見えない目

こんにちは、SDトルネードの照尾暢浩です。今回の話も、ずいぶん
昔の話ですが、空手の練習中のできごとです。

「キター!!」

「プツ・・・」

あっ・! 指変形してる。
90°?

またやっちゃたかな? 指の関節が抜けたのでした。

しかたがないペキ、即座にその場で、指を引っ張って入れる。

そう空手の組み手で、変則のまわし蹴りを、サバキ損ねたのでした。
(蹴りを手で捕りに行くと良くあることだ。)

まわし蹴りに対して、安易に足を捕つかみにいき、手を向かいに入れ
たため、正面衝突したのでした。

本来なら蹴りの力を吸収したり、方法(角度)を変えながら受け流す
のたが、つい目で追いすぎたため蹴りに迎にいってしまったのでした。

あいての攻撃を捌いてやろうという意識が強すぎたため、よく見ようと
しすぎて、相手の蹴りに、つい間違った反応してしまったのでした。

見ることは大切だが、過剰な見方はかえって間違いを犯しやすい
のです。

もちろんちょうど良い見方をしたからといって、日ごろから相手が
こうきたらこう動くという正しいパターンを目で確認しながら
反復練習をして身につけておかなければ、見ようが見まいが、
正面衝突してしまうことになる。

つまり、見えなければそのまま蹴られるし、見えても間違った反応を
してしまう。その蹴りがナイフであれば、不用意に手を伸ばして
しまい、指を落としてしまうことになるのです。

(余談)
マリナーズのイチローもボールを打ちに行く時に、調子が良いときは
目で見てるのではなくて体で捉えるそうだ。

確かにそうだと思う、実際には目で見てるのだが目で見ている感覚が
ないとういうことだと思う。

それを聞いて、人はみんないきなり目を閉じてしまう。

そう人は見えないものを修行しようしたがる。
見えることすら全然してない(できてない)のに、その前から追い
かけるのだ。

見えることすらできないものが、見えないものをいきなり追い
かけても見えるはずはないのだが?

多くの人は達人ではない、まずは、見えることから始めましょう。


P.S.
ちなみに脱臼した指は、骨が突き抜けていなけらば、すぐに入ります。
動きます。そのまま組手もできます。ただしそのままほっておとくと、
次の日、指は3倍に膨れてます。アイシングそして病院に行くべし!


修業は続く!

2009年7月16日木曜日

見てないよ!

護身教室に通われている方に、護身を習い始めた理由をちょっと
聞いてみました。

するとその人は、最近、恐そうな人に絡まれしまい、殴られたり蹴られ
たりしたそうです。

その時、知り合いはもちろん回りに人がいたのですが、誰も助けてくれ
なかったと言うのです。

それで、自分の身ぐらい、自分で守らなければと思って習い始めたと
言うのです。


そして、その時の回りの人の行動は不甲斐ないと思ったそうです。


あなたも、もし自分が絡まれたときに、回りの人が誰も助けて
くれなければ、なんて不甲斐ないと思うことでしょう。



でも考えて見てください。逆にあなたの身の回りで、家族以外の人が、
こんな目にあった時に、躊躇なく身体を張って助けますか・・・?

・・・・・。



ということはこれは誰にでも起こりうることなのです。





と言うことで、前置きは関係ありませんが、今日も学生時代の話です。


私は学生時代、空手部だったのですが、となりの学校の空手部に、
黒っぽい服を好み、背は高く、ちょい悪モテそうな顔の同級生が
いました。

彼と何故だか街に出かけたときのことです。

そして何故だか映画館に入ることになったのです。
(デートではありません。念のため!)

中に入ると、「あいつこっち見た。」

「あ、あいつこっち睨んだ。」

としきりに言うのです。

そしてそっちの方をじっと見ているのです。睨んでるのです。

どう考えてもたまたま目があっただけのことです。
でも、彼にはそう。見えないようでした。

目をそらすと負けなようで、ぜったいあいつ睨んだと言うのです。

彼は、良く喧嘩をしていたようなのですが、彼自身は、良く喧嘩に
巻き込まれると言っていました。



大人なあなたはもうおわかりですよね。


彼は、目をそっとはずせば済むことなのに、それをせず自から必要
もないトラブルを起こしていたのです。

そして街を歩いている中、いつも戦闘モードなのです。
彼は、いつ何かあっても良いように遺書を残しているような男だった
のです。(学生なのに! 今は大人になっていると思いますが)


そして、「照尾と街にでるとすごく安心だ!」と言うのです。

「なにかあっても、すぐ闘えるからね!」と。


こちらは、一緒にいる方が安心ではないのだが・・・・・・。


今回のPOINT
1.目が合っただけで睨んだと思う人がいる。(目をそっとはずす。)
2.じっと見ていると、意味のないトラブルの原因になることもある。
3.良く喧嘩に巻き込まれるという人は、自分で起こしている。かも!
4.街には戦闘モードな人がたまにいるということ。(近づくな!)


ちなみに見に行った映画は、何かの空手映画だった気がするけど・・・
内容は何も覚えていないのでつまらなかったのかな・・
(極真○○○とかだったような?)


修業は続く!

2009年6月25日木曜日

ガードが甘いぞ

それは私が岡山県の津山から愛媛県の松山に出て、大学の空手部に
入ったばかりのころでした


「ちょっと良いですか!」

「今何時ですか?」

一人の見知らぬ男が声を掛けてきた。

私は自転車のぺダルを止め、腕時計を見ようとした。

「アレ、分りません。」時計を付けていなかったのです。

すると急に男の目が釣りあがり、乱暴な口調に変わったのでした。



「おまえ舐めてるのか!」



さらに後から二人が別の男が出てきて、私の前を塞ぐ。
二人は、最初から悪そうな顔だった。

私はしかたなく自転車を降りると、

彼らは、「ちょっとこいや!」とさらに裏路地に誘った。



こんな時は、ついていってはいけない。余計に状況が悪くなる。
少しでも人目のあるところで踏ん張らなければいけないのだ。



私は「いかない」と言うと、彼らはさらに強い口調で脅してきた。


そこは昼間は人通りが多いのだが、夜中だったためまったく人気が
無い。ここは自力で何とかしなければならないと思っていた。


相手の目的がお金なのか暴力なのかわからないが、その時、私は
金を1円も持ちあわせていなかったので、もしお金を要求されても
出せない。よけい怒らすなと思いつつ、(いつもは大金持ってるのに?)

ドキドキしながら逃げ道を探っていた。


こっちに来い、行かないのやり取りの中、
私のしゃべりが岡山なまりだったせいか。

「おまえ、どこのもんや!」と聞かれたのでした。



なぜだか思わず「空手部」と答えていた



すると三人組の表情がすこし変わったのが良く分った。

その内の一人が俺も空手やっている。空手部なら○○知っていると、
聞いたことも無い名前を出してきた。

たぶんウソだと思ったが、「ふーん、そうですか、」と答えると、


その彼が「ちょっと蹴り見せてくれ!」と・・・

そう言われた私は躊躇なく、
今から思えば、かなりしょぼい空手歴3週間くらいの廻し蹴りを見せた。

彼らには十分だったようで、

「おーう!」
「なかなか良いけど、ガードが低い」とアドバイスまでいただいた。


「あ、ハイ」私は、あえて素直にアドバイスを受け入れた。

数分まえの凶悪な声のトーンも下がり
「夜道は気をつけて帰りなさいよ」という事で、何事も無く終わった
のでした。


数週間後、空手部の宴会に来られた芦原先生にその話をしたら、
大爆笑だった。
余談だが、先生も誰かに上段受けを見せた時に腕時計が吹っ飛んで
行ったそうだ。


今回のPOINT
1.夜道を尋ねられても止まってはいけない。相手は一人ではないかも
しれない。
2.同じ場所で、昼間は安全でも夜は違う。
3.恐くても相手についていかない。人目がつくところで殴られた
ほうがましだ。
4.相手のメンツもたてながら、だからと言ってこちたも卑屈にならない。



ありがたいことにその日依頼、私は、顔面カードを怠らない。



修業は続く

2009年6月19日金曜日

ジーコと私の先生

さて、基本的にここでは、昔あった私の先生や先輩方等との
体験を元に、護身に関係する知恵を紹介しています。


今回は、ちょっと視点を変えて、最近あった異種格闘技?の話をしたい
と思います。
もしかして猪木対アリなんて想像した方かなり古いですよ。

それでは話を進めましょう。変な期待は、しないでくださいね。



実は以前、友人のプロサッカー選手の吉田康弘さんがご縁あって山口で
サッカー指導をしていただいたことがありました。

実際の指導は私ではなくて、市内の少年サッカーチームの子ども達
だったのですが、ずいぶん得るものがありました。


--プロフィール----------------------------------------------
吉田選手は、Jリーグ開幕と同時に鹿島アントラーズに入団。ジーコの
後継者として、高い評価を得る。その後、清水エスパルス、
サンフレッチェ広島に移籍。ポルトガル、ブラジルでのテストを経て、
清水エスパルスに移籍後、昨シーズンで退団。今期もプロサッカー選手
として活躍する予定。

(著書)夢をかなえる成功トレーニング サッカー本調子
---------------------------------------------------------


その時の練習内容は、数パターンのパスワークを何度も何度も繰り返す
もので、細かいところは秘密ですが、その中に、自分と相手そして
ボールさらに敵とのポジショニング、間合い、タイミング、角度、強弱
をつかむものがすべて込められていました。

(秘密と言ったのは私がサッカーを理解していないので説明できないと
いうことですので、追求しないでください)

この基本を繰り返し練習することで、さまざまな局面でも対応できる
ようになるとのことでした。

特に、体の小さな日本人は、このパスワークができればどんな相手でも
海外の大きな相手でも恐く(取られない)なくなる。確率の低い
ドリブルで無理に抜きに行くことはなく、間があればドリブルで詰め、
間合いが詰まればパス、この繰り返しが重要だそうです。

イメージからすると意外ですがブラジル代表のジーコもドリブルは
詰めるもので抜くものではなくパスを重視していたそうです。



護身において考えてみても、大きな相手に無理して正面からぶつかり
合うのではなく、いかにサイドに回込む(パスする)かがとても大切
なのです。体格に勝る相手に対抗するには、それなりに頭を捻った
練習が必要ということだと思います。


吉田選手自身、172cm70kgとJリーガーとして体格はかなり
小さく、それでも14年間大きな怪我なくJ1でやってこれたのも
的確なパスという武器を持っていたからで、そういう闘い方を
日ごろの練習でコツコツとやってこられたからのです。



ところで芦原先生も球技は、あまり上手くなかったようで、以前

「照尾おまえ球技得意か。」と聞かれ

「押忍!苦手です。」と答えると、

「格闘技のできるやっは球技がへたなやつ多いよな。」とおしゃってた
のを思い出しました。


今回は、サッカーの神様ジーコの弟子と空手の神様芦原先生の弟子
とのエピソードでした。



修業は続く!!

2009年6月12日金曜日

心の動揺

ブンブン、ビュー、ブンブン、ビュー!!


ブンブン、ビュー、ブンブン、ビュー、ブンブン、ビュー!!


ブンブン、ビュー、ブンブン、ビュー、ブンブン、ビュー、ブンブン!!

ここは小平のとある訓練所だ!
真夏の暑い道場の中で、30名程の屈強な男達が真剣に見つめている。
何の訓練所だと思いますか?

そうそこは、国防に関わる訓練所です。中でもそこは指導者を育てる
訓練所でした。

まどろこしい言い方ですが想像はつくでしょう。

かなり昔の話なのですが、そこでバトンを使った訓練の指導を芦原先生
と伴に行ったのでした。

その内容はシークレットなのですが、今日は、その後の話をしましょう。


訓練が終わり都内のホテルにて、

「何やってるんだ!なんで萎縮してるんだ」
「いつもどおりでやれ!」と先生の激が飛ぶ

それは同じくこの日のため上京してきた超ベテランの先輩に向けて
でした。訓練所で私と二人でバトンを振ったのですが、その時、先輩は
バトンを落とさないように慎重になっていました。

少し萎縮した原因は、正義感が強ければ強いほど上手くやらなくては
と思い、また勝手の上司でもあるお偉いさんの前だったからです。
(その先輩は、普段完璧だったのに)

その時のビデオ見ながら、バトンを振っている二人の表情はあきらかに
違っていた。

アホな私は飄々とやっていました。

先生が、一瞬、褒めかけそうになった次の瞬間でした
「照尾、何だお前は、振りが軽いんだよ」と激が・・今度は私に!

その時私は技術的にうまく体使えていなかったのです。

心の動揺はなかったのですが、その時の持っていた技術以上は出て
なかったようです。あたりまえか。


いきなりまとめに入りますが、
日ごろの技術的練習も大切です。
さらに、状況によっては100%普段の力が出せないこともあることを
頭の隙に置いて判断することも大切ですね。


修業は続く!

2009年5月28日木曜日

超ストレッチの法則

「おーい、何やってんだ!!」

「片足づつストレッチばかりやってるんじゃないよ!」

「両足バッート開いてストレッチするんだよ!」


これ空手の蹴りの練習の前にみんなが又割りストレッチしているときに、
芦原先生が発した言葉でした。

こんにちは、照尾暢浩です。今回は、学生のころ空手の練習中での
ものすごいヒントを芦原先生にいただきましたのでご紹介しましょう。

「え~、なんで、いきなり両足開くと痛いじゃん・・」
特に体硬い人ストレッチ痛いから恐々やってんだからと私やみんなは
そう思ったのでした。


先生:「いつも片足づづやっているから、そういうクセついていきなり
    開かなくなるんだよ。」


一同両足を開いてせっせと股割りをはじめたのでした。

しかし、ほとんどの人がその場だけで、ずーっと続けている人は
いませんでした。



続けていた私は、「おーう!」



それが不思議なことに、いっぺんに両足を開いてやっていると、以前より
早く両足が開くようになっているではありませんか。

やっはり天才の言うことは聞いてみるものだと凡人は思ったのでした。

ストレッチは部分的に伸ばすよりも全体的に伸ばす方が効果が
高いようです。

もちろん体を傷めている人や日ごろ体を動かしてない人が急にやると
怪我に繋がりますので、その辺はご注意をお願いします。

また、ストレッチはメンタル的要素も関係してきます。



これは私の経験上のことですが、気合が入っている時とそうでない
ときでは、ずいぶん開くスピードが違ってきます。


不思議と差し迫った時などにはすぐに開きます。


時間があって何か体硬そうと思ってやるとそのとおりあまり早く
開きません。


体硬くて恐々開いている人も、自分でそう思っているとその通り
開きが悪くなると思います。


今日もぱっと開くぞと思って開くとすぐに開きます。
ウソでも良いから「今日も開くぞ!」とイメージしてストレッチしてください。
言葉に出してやった方がより良いですよ。

いつもより開き良くなります。


修業は続く

2009年5月21日木曜日

ミラクルパワー

今日は、高校時代柔道部でのできごとを話しさせてください。
それは突然ある人にミラクルが起きたのでした。

その日いつものように授業が終わり柔道部の練習が始まった。

体も小さく、いつも練習中みんなに投げられ続けても黙々と練習を続けた
ナイスなやつがいた。

「オリャー!」ドテ、「トウー!」ドン。
となるはずなのに、いつもは簡単に投げれるのに今日はなぜ彼を投げれ
ないのか、さらにムキになって攻撃を続ける。

背負い、小内刈り、小外掛け、大外刈り、足払い、巴投げ
と連続攻撃にも、彼はバランスを少し崩すもののすぐに
立ち直ったのでした。

寝技に持ち込んでもいつもと違う、押さえ込もうにも粘りに粘るのでした。
私だけでなく他の人との対戦も練習中、粘りに粘り続けたのでした。

なぜ、なぜ、なぜ・・・・・?????

その秘密は練習10分前にあったのでした。

彼はけっして怒りをあらわにするタイプではないのですが、
その日の練習10分前、本当に怒っていたのでした。

もうずいぶん昔のことで誰が何を言ったのか忘れましたが、冗談で彼を
馬鹿にした言葉がかなり心に響いたようです。

次の瞬間スイッチが入りまったく折れない心を持ったのでした。

彼が日ごろから投げられても投げられても練習を続けていたからこそ
できたことなのでわあるのですが、どんな人でも、ちょっとしたことで
いつもと全然違う能力を発揮できるのだと感じたのでした。

残念なことに、そのミラクルはその日だけのもので、次の日からの
練習はではいつもどおりに戻っていました・・・・なぜ、なぜ、なぜ・・・?


修業は続く!

2009年5月15日金曜日

暗示

さて、今日は岡山での昇段昇級審査の時のことです。
審査会場で、芦原先生が技の説明をしていたときのことでした。
芦原先生は、気づいたことを審査中であっても中断して
実際に示して指導してくれるのです。
これは大変的確で、とてもためになりました。

そのときは、後ろ蹴りの説明でした。

先生「照尾出て来い!」
私「押忍」

先生に呼ばれて、実験台になるのは本望です。
ワクワクしながら出て行った私は、本当にアホでした・・・。

ドス! 

脇腹と腹筋の間に、先生の鋭い後ろ蹴りがゆっくりと入ってきた。
しかも、先生の硬くて鋭利な踵です。
顔色を変えず、「押忍!」

ドスーン!!
すると、今度は全く同じところに後ろ蹴りが入った。
前よりも、2割り増しの威力だ。

先生は、「どうだ?」と聞きます。
私は「押忍、効きます!」と答えました。顔色、表情は変えていません。

ボスーン!!!
また、同じところに、後ろ蹴りが入った。
さらにさっきの蹴りよりも2割増。

先生は、「どうだ?」と聞きます。
「押忍、効きます!」と答えると、
先生は「どう効くんだ?」と畳み掛けます。
私はまだ我慢できそうな気がするのですが、これ以上続けられると
(・・・オレル・・・)、
身体が悲鳴を上げそうだったので、「押忍! 気持ち悪いです!」
と言いました。

先生は、そうかそうかと納得し、それ以上蹴りを続けることは
無かったのですが、本題はここからです。
その後、「おい、照尾、顔色悪いよ! 蹴りが効いたな」と先生。
そう言われると、だんだん顔色が悪くなってきたのです。

まだまだ耐えられると思っていたのですが、どうして顔色が悪くなったのか。
これは、自分で言った言葉「気持ち悪いです」という言葉が、
自分の頭に刷り込まれ、それからこれ以上続けられたくないと、
自分の身体が
反応したのです。
さらに先生の「顔色悪いよ」の一言で、スイッチオン。
すっかり暗示にかかり、体を守れという反応を起こしたのです。
暗示はすごいです。

あなたも、元気だったのに相手から「顔色悪い」と言われて、
調子が悪くなったことは
ありませんか?
きっとあるでしょう。

でも心配しないで下さいね。
逆に調子が悪くても、「調子良さそうね」と言われることで、
元気が出たりするものです。

それでは、皆さん、鏡を見てください。
今日は、一段と顔色が良いですよ!!  (^-^)/



修業は続く


まぐまぐ配信の無料メルマガ(護身のススメ)も書いてます↓

2009年5月14日木曜日

サバキとは

ところで空手でサバキ(通称)という技を知っていますか。相手の攻撃を
受け流しバランスを崩すし、こちらの有利なポジションであるサイドや
バックに回りこむ技などのことです。

また空手の審査のときなどで、先輩は後輩に対して、こちらから攻撃
せずに受身でこのサバキをしなければいけません。かなり練習を積ま
ないと難しいテクニックでもあります。

しかし、護身として超実践的な練習となります。というのも、一般社会で
こちらから先に攻撃していくことは普通無いでしょう。自分が暴漢になって
しまいますからね。そういう意味でも、サバキの練習は実践的な
護身練習となります。

前振りはこのぐらいで、今日は学生の頃、芦原先生の前で、審査の
サバキをしていたときの話をしましょう。

審査のサバキの最中、すでに何人も捌いてエンジンが掛かってきた
ときでした。

あまり大きな相手では無いのですが、小技しか出さずに大技を出して
こないので、サバキに手間取っていました。

すると、ある瞬間、相手の動きが一瞬止まったのでした。

瞬時に接近して、相手の脚を手ですくって投げている私がいました。
本来ならば、そんなことはしないのですが、体が勝手に動いてしまった
のです。

それを見ていた先生は、なぜだか「お、機転が利くな!」と褒めて
くれました。

しかし、「低い位置にある脚を取りに行くのは、カウンターで膝蹴りを
もらう可能性が高いので、危ないぞ!!」とも言われました。

自分自身その危険性は重々分かっていました。

簡単に捌けていたら、そんなことをしなかったのですが、相手が
大きく入って来ないので、なかなか捌けないわけです。相手の人は
ある意味非常に慎重に間合いコントロールしていたのでした。

セオリーとしては間違いなのは私も重々承知の上でした。動きの
止まった一瞬のチャンスです。自然に体が動いていました。現場での
とっさの判断でした。

あのとき中途半端足をとりに行っていたならヒザ蹴りをもらったかも
しれません。

躊躇して何もしなければ捌くチャンスを逃したかもしれません。
判断して決断したら、思いっきりやってみることが大切なことを感じました。

先生はそれを怒るでもなく、逆に褒めて、状況しだいでは危険だった
ことも教えてくれたのです。


修業は続く

2009年3月27日金曜日

判断力

今日は私の高校時代の話パート2です。
高校時代、私は柔道部でした。前回と同じで出しですが。

ある合宿の朝のことです。

今日はこの川土手を走るぞ!(先生)

何の変てつもないひたすら平坦な土手である。

向こうに見える橋まで走って帰ってこい。ただし10分程度でな!(先生)

たいした距離ではない。私にはそう見えた。
10分もあるのか、朝パラから走るのであるからのんびり行こうと思った。

スタートの合図と同時に、えらく早く走るものもいる。
しかし、私はマイペースで走るいや歩くように走った。

戻ってきた結果は15分かかっていた。
早いものは7分ぐらいで帰ってきたものもいる。

先生いわく、
7分ぐらいで帰って来た者には、大胆さがないと言う。
そして私には慎重さがない大胆すぎると言う。

目測と時間感覚、これほど人により違ってくるのかと思った。

護身においても、逃げるべきか、ここは要求を呑むのか。
常に慎重さと大胆さがつきものだ。

逃げれると思ったがすぐに追いつかれたり、何十年も前に
軽やかに走っていたのに、いざ走ってみたら思うように
走れなかった。
逆に慎重になりすぎて逃げるチャンスを逃してしまった。など

どちらを選んだらよいのか。
誰も判断してくれない。あなた自身が即座に現場で判断しなければ
ならない。でないと生き残れない。(ちょっと大げさですが)

そして一度判断したら、どちらを選んだとしても正しのである。
後悔するのは家に帰ってからでよい!

今日も何か話がまとまらないが、次回も判断力について話を
しましょう。

(思い出)
その先生の道場には『畏天場』の文字が掲げられていた。
天(神)を畏れる場、この道場内では天はいつも見ていますよ
という意味らしい。

これは何も道場だけでないのです。


修業は続く

2009年1月12日月曜日

護身術に失敗なし

高校時代、私は柔道部でした。

余談になりますが、私の母校は、旧制中学時代の柔道部は何度も
全国制覇 していたのでした。
・・・「寝技の津中」と呼ばれて、高専柔道といった寝技を中心とした
柔道の発祥の地でした。(マニアックな人はご存知かと?)

以前、この高校の柔道部に、あの山下泰裕先生が見学に立ち寄られた
こともあります。ちょうどその頃、私は中学生で山下先生の訪問を見学
に行ったのでした。握手とサインをいただいたのですが、

「なんだ、この辞書は!! 分厚すぎる!」

これは、握手をした時の感触でした。

その分厚い手の平の感触今でも記憶に残っています。ありえない・・・・!
ちなみに、その時のサインは「闘魂」と書かれていました。
(猪木じゃないですよ)


さてさて、閑話休題。


そういう高校ですので、大変熱心な指導の先生がいらっしゃいました。
自宅に柔道場を持っていて、生徒を指導していました。
よく生徒を柔道場に寝起きさせて、合宿なんかさせていたのです。

ある春合宿でのことです。

朝のランニングコースは、山道です。
ごろごろと大小の石の転がったデコボコの上り道、下り道を20分ほど
走ります。

気をつけて走らないと、すぐに足を取られます。

ある友人が、転げてしまいました。石を踏んでしまったようでした。

私は「目に見える石なので避ければ?」と不思議でした。



彼が言うには「よけなくてはと思って、石を見ていたんだよ。
そしたら、そっちに引き寄せられて踏んでしまった」・・・
踏んだと思ったら後は慌ててしまって、



ふむふむ。なるほど。
危ないほうばかりに気を取られていてはだめなんだ--ということの典型
ですね。危険な石だ危険な石だと意識を向けすぎると、見ている石の
ほうに引き寄せられてしまうものです。

石を見るなと言っているのではありませんよ。ます危険な石だということを
認識しなければいけません。そしたら次には、石のないところに目を向ける
ようにすると良いのです。次に移る行動に目を向けないといけないのです。

ここでの山道でのランニングは、バランス感覚養成足腰の鍛錬の意味も
ありますが、その先生のおっしゃるには、状況判断、イレギュラー
対応能力を磨くことだったのです。



護身術でも同じです。
危ないほうにばかり気を取られていると、対応が遅れます。
危険を察知すれば、次にどうするかということに目を向けることがが
大切なのです。

次どうするのかに目を向けるというのは、今回の場合、不安定な石を
見たら石のないところに目を向け、もし石を踏んでしまったら次どう
バランスをとるかに目を向け、それでも転んでしまったら、次どう起き
上がるかに目を向けるのです。



護身術には失敗はないということが言えるのです。


あるのは、今ある状況から次どうするかだけです。


修業は続く!