2008年10月30日木曜日

総理官邸とSP

タクシーの中。
先生:「おい、テルオ~。ちょっと行くか」
私:「押忍!!」

先生との旅はいつも、どこに行くかは細かく知らされてないんだな。

「押忍! どこへですか?」
「カンテイだよ! カンテイ!」

これで、ピンと来ないと殺される。カンテイってどこだよぉ。私が、
わからないという顔をしていると、先生は言いました。

「総理官邸だよ」
そして、タクシーの運転手さんに先生みずから「総理官邸に行ってくれよ」
と行き先を告げたのです。

官邸到着。

「官邸になんの用事ですか?」

「仕事だよ、仕事!」
今ではありえないが、官邸の入り口では、先生はなんと顔パスでした。

門をくぐると、わき目もふらず直行。

まっすぐ行くと見せて・・・・・曲がって、横の詰め所に入っていきます。
そうです。SPの詰め所に顔を出しに行ったのでした。

SPとは警視庁のよりすぐりのエリートで、要人警護に当たります。
総理大臣が変わっても、SPは変わりません。

(当時は、テレビを見ていて、総理大臣は変わっても後のSPが変わらない
のは、不思議な気がしたものです。)

SPは、普通複数で一人の人を守ります。そのため、連携プレーで行動する
ことになります。
人数にもよりますが、たとえば、後に立つ人が周囲を監視し、左右にいる
人が近づく人を排除し、前方の人が進路、退路を確保します。

しかし、普通の人である私たちは、連携プレーというわけにいきません。
一人で、監視、接近する人への対応、進路、退路の確保をしなくてはい
けません。ある意味では、SPよりも難しいでしょう。だからこそ、護身
術を日頃から練習することが必要なのです。


またボディーガードのように盾になることは一般の人には、
お勧めできません。正面からぶつからずさらりとかわすことを
目指しましょう!


押忍!修業は続く

2008年10月10日金曜日

気合

病は気から・・・と言いますね。
確かにそういう面は大きいですね。

20年ほど前のことです。半年間、一日も休むことなく芦原先生と全国を
回っていた私は、疲労がたまり、風邪をひき、唇の下にできものが出来
てしまいました。

その私を見て、芦原先生は、「この大事な時期になにしてるんだよ? 
風邪なんかひきやがって。
気合が入ってれば、そんなのひかないんだよ。気合で治すんだよ!」
と散々でした。

「押忍」
私は、気合で治そうと思い返事をしました。(もちろん、素直にそう思った
わけではないのですが)。

次の日、芦原先生に会うと、なんと先生の口元に、同じできものが
出来ていたのです。

「お前のがうつっちゃったな。抵抗力がなくなると、誰だってできるん
だってさー。おい、お前、ビタミンC買って来いよーー」

「押忍! 買ってきます!」
(え? 気合じゃないの!? )

達人でも、油断すると、抵抗力が落ちて病気になるものです。
これは、護身にも言えることです。
過信は禁物。

でも、気合でも結構直ると思うよ!

押忍、修業は続く