2009年12月7日月曜日

北海道は暑い

こんにちは、SDトルネードの照尾暢浩です。

今回も空手職員時代の話ですが、何故だかとても暑い~北海道での物語です。


 「暑いな~ ここ本当に北海道かよ!」と先生の声

 「押忍!」私・・・・北海道でも夏はやっぱり暑いのだ!


ここ北海道には空手の審査で来たのですが、ここでの審査には、
ちょっと意味(私を締める?)があったのでした。


 ここに来る前に私はあることで、先生の考えに同意できないことが
ありました。もちろん真っ向から反抗したわけではなく、
やんわりと同意しなかったのですが、うまくサバキきれず怒濤の
攻撃を受けていました。

それは、飛行機の中、車中、ホテルと、延々と続いたのでした。

そして精神的にもちょっと参いった中、審査が始まり、
その審査のクライマックス、サバキ(組手)であまり集中できない
自分がいました。


 注:サバキとは、組手の中で相手の攻撃を受け流し死角に入り
   無力化するもの(審査ではサバキ手からの攻撃はしない)


何人か捌いた後、相手の正面についてしまい一瞬身動きがとれなく
なったのでした。
 

その時です。「内腿蹴り!」ウチモモゲリ!と先生の声が
聞こえたのです。
 

体は勝手に動き、次の瞬間、相手は倒れていました。


 注:内腿蹴りとは、相手も内腿をスネで直線的に蹴る技
   (実際にはその時手の動きも連動させる)


審査の直後の先生から、こんな言葉を掛けられました。
「あの時、内も蹴り出なかったら、帰れなかったな!」

それはサバキが出来なかったら恥ずかしくて帰れなかったなと言う
意味なのですが、サバキが出来てなければ信頼を失うばかりか、
さらに締められ生きて帰れなかったかもしれません。(これはあくまで想像ですが)


 ところで、あのとき声が聞こえたというのは、実はそんな気がした
だけで、実際に先生は声は掛けていませんでした。

普段の練習で、「正面で迷ったら内腿蹴り」と何度も先生が
おしゃっていた言葉が頭に残り、咄嗟に聞こえたような気がした
のだと思います。


また、それがきっかけで、それまで内腿りの精度は半分以下だった
のですが、飛躍的に向上したのでした。

色々迷いもあったお陰で、いつもの動きができず、変わりに他の技が
修練されたことは私にとってとてもついていた出来事でした。

そして普段の考えた練習(準備)の大切さが身に染みてわかりました。


 一方、先生との意見の違いは、北海道から帰ってきても変わら
なかったのですが、そんなことはもうどうでも良くなり一言「押忍!」
と言うと終息してしまいました。

「押忍」は、はいそうですと同意した。ともとれるのですが、
話の内容は一応理解したということだけでも使えるので、そういう
意味で言ったのですが、先生は私が判ってくれたと思ったみたいです。

押忍の一言で解決したのでした。

相手の意見を尊重し、しかし完全に同意したわけではない。そんな
中途半端ではあるが、護身的に時には必要なことかもしれませんね。

押忍

2009年12月4日金曜日

テレビ「走る男2」放送日

テレビ放送「走る男2」BS11に、SDトルネードが登場!

12月13日(日)12:00~12:30放送予定です。

その他、放送日はそれぞれ違うが、千葉テレビ、テレビ埼玉、テレビ神奈川、
三重テレビ、京都放送、サンテレビジョン、山形放送、南海放送でも放映されます。

スポーツとの違い

今回も、空手道場の職員(丁稚奉公みたいな)時代の話をしましょう。


「プルルル! プルルル! プルルル!」会館の電話のベルが鳴って
いる。

「おい、照尾、○○店に入るから来い」それは、先生の声だった。


今日1日の仕事も終わり、夜10時すぎ、どこかにご飯でも食べに出
ようとしたときだった。


他の職員も連れて数人でクラブに直行し、
隙腹にブランデーだけ飲みながら、よくある作戦会議だった。
マジで会議ですよ!


先生は、次の日審査で大分に行く予定でしたので、すぐに終わる
のかなと思っていたのですが、気がつけば3時を過ぎていました。


そして翌朝早く、車を洗い先生を良い気分で空港に送る途中、事件が
起きたのです。

先生「照尾、荷物はどうした?」

私「押忍!持ってきてません。」
もしかして、先生、私を審査に連れて行くつもりなのか・・・・?

先生「すぐに引き帰えして荷物を持って来い」


荷物はどうした?て昨日は何も言ってなかったではないですか。
いつものことだが、慌てて、スーツに着替え道着とジャージを揃え
たのです。

そうして大分空港に着いたのですが、そこから審査会場まで何時間も
車で走り、審査は夕方からだったのです。

審査に行くつもりは無かったので、昨日昼から、夜中に多量の
ブランデーと水以外、何も腹に入れてなかったので、かなり顔色も悪く
ボートした状態だったと思います。

その上、会場で何かパンでも食べれば良いかなと思ったのですが、
山奥の会場でどこにも売店すらなかったのです。


それでも何とか審査を進め、審査も架橋に入り、残すところ組み手のみ
となりました。ここでは審査を受ける人の攻撃を捌く側に廻りのですが、
少し意識が薄れていました。

何んとか捌いているのですが、正直、反応が鈍り、蹴りを体に受けて
捌いていたのです。見た目は分らないですが、タイミング的には遅れて
いるのです。

相手の人は、「何も出来なかった」と言っているのですが。
そんな時でも、自分的には、もしあれが革靴だったら蹴りが刺さって
いたかも。と動きに納得いきませんでした。


ようやく審査も無事終わり、先生は顔色(動き)の悪い私を見て、
「照尾どうした」

「何も食べていませんので」と答えると、

「何してんだ!何かてべて来いと」2000円を渡されたのです。

会場には食べ物は無く、結局夜ホテルに戻りミーティングの前に
15分くらい時間がありましたので、その隙にレストランに行き、
カレーを腹の中に押し込みました。


で、それがどうした?という声が聞こえそうですが、

今回言いたかったことは、

1.スポーツと護身のちょっとした違として、スポーツは準備を万全に
できることもあるが、護身は万全な準備はできないといことがあります。
想定外なことが起こります。(最善をつくすのに違いはありませんが)

2.逆説ですが、それだからこそ日ごろからできるだけの準備をしておく
ことも、重要です。

3.どんな相手でも自分の想像力しだいで、良い練習ができる。

4.ブランデーだけでは体は動かない???



修業はバリバリ続く!!