2009年12月4日金曜日

スポーツとの違い

今回も、空手道場の職員(丁稚奉公みたいな)時代の話をしましょう。


「プルルル! プルルル! プルルル!」会館の電話のベルが鳴って
いる。

「おい、照尾、○○店に入るから来い」それは、先生の声だった。


今日1日の仕事も終わり、夜10時すぎ、どこかにご飯でも食べに出
ようとしたときだった。


他の職員も連れて数人でクラブに直行し、
隙腹にブランデーだけ飲みながら、よくある作戦会議だった。
マジで会議ですよ!


先生は、次の日審査で大分に行く予定でしたので、すぐに終わる
のかなと思っていたのですが、気がつけば3時を過ぎていました。


そして翌朝早く、車を洗い先生を良い気分で空港に送る途中、事件が
起きたのです。

先生「照尾、荷物はどうした?」

私「押忍!持ってきてません。」
もしかして、先生、私を審査に連れて行くつもりなのか・・・・?

先生「すぐに引き帰えして荷物を持って来い」


荷物はどうした?て昨日は何も言ってなかったではないですか。
いつものことだが、慌てて、スーツに着替え道着とジャージを揃え
たのです。

そうして大分空港に着いたのですが、そこから審査会場まで何時間も
車で走り、審査は夕方からだったのです。

審査に行くつもりは無かったので、昨日昼から、夜中に多量の
ブランデーと水以外、何も腹に入れてなかったので、かなり顔色も悪く
ボートした状態だったと思います。

その上、会場で何かパンでも食べれば良いかなと思ったのですが、
山奥の会場でどこにも売店すらなかったのです。


それでも何とか審査を進め、審査も架橋に入り、残すところ組み手のみ
となりました。ここでは審査を受ける人の攻撃を捌く側に廻りのですが、
少し意識が薄れていました。

何んとか捌いているのですが、正直、反応が鈍り、蹴りを体に受けて
捌いていたのです。見た目は分らないですが、タイミング的には遅れて
いるのです。

相手の人は、「何も出来なかった」と言っているのですが。
そんな時でも、自分的には、もしあれが革靴だったら蹴りが刺さって
いたかも。と動きに納得いきませんでした。


ようやく審査も無事終わり、先生は顔色(動き)の悪い私を見て、
「照尾どうした」

「何も食べていませんので」と答えると、

「何してんだ!何かてべて来いと」2000円を渡されたのです。

会場には食べ物は無く、結局夜ホテルに戻りミーティングの前に
15分くらい時間がありましたので、その隙にレストランに行き、
カレーを腹の中に押し込みました。


で、それがどうした?という声が聞こえそうですが、

今回言いたかったことは、

1.スポーツと護身のちょっとした違として、スポーツは準備を万全に
できることもあるが、護身は万全な準備はできないといことがあります。
想定外なことが起こります。(最善をつくすのに違いはありませんが)

2.逆説ですが、それだからこそ日ごろからできるだけの準備をしておく
ことも、重要です。

3.どんな相手でも自分の想像力しだいで、良い練習ができる。

4.ブランデーだけでは体は動かない???



修業はバリバリ続く!!

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