2011年1月11日火曜日

近くて高く・・・・

「暑い、暑い、めちゃ暑い!」  

 そんな中、甲高い声が体育館に響く
「おい!近くで高くだ!」

 「押忍」

「もっと、近くで高く」
さらに甲高い声が体育館中に響きわたる


もちろんその声は空手の先生の声だ
合宿でのことで、今日の練習のテーマは近い間合いでのハイキックだ

 
相手との距離がある場合のハイキックに比べ、難しく柔軟性が入り
体に無理が生じるが、そのぶんKO率が高くなる

相手からも見えにくし、ヒットするまでの時間も短くなる、しかも
この近い間合いだとフェイントも効果的なのだ


季節は夏、その日は風も無く四国のとある体育館内は、かなり暑
かった。しかし、暑さのせいか体はいつもより動き柔軟性も増して
いるようだった


そこに、あの甲高い声で「近くで高くだ!」と聞こえてくる

ガンガン蹴りまくた


そしてその時が来た、右足が突然「バチーン」

蹴り足が抜けたように言うことが効かなくなった
右足に力が入らず思い通りに動かない
 
というか、一瞬足が無くなたかと思った
そしてそのしばらく後、「痛て~い!」激痛が走り、右足が有る
ことが認識できた。

今から思うと、ハムストリング(太もも裏の筋肉)の肉離れだった
当時は初めてで何が起こったのかわからなかった。
 
幸い、太もも裏なので立つことはできるのだが、
足を完全に伸ばすことはできないので、その後の練習はひたすら
膝蹴りをしてその場をしのいだ


そして練習のあと、ある友人に直してやると言われ
私は藁をもすがる気持ちでその言葉を信じたのです

私は彼の言うとおりにうつ伏せになり、彼は片足を私の右足の平に
乗っかり固定して、反対の足の踵で上からゴリゴリ押してきたのだ

「ウギャ~」「オ~ウ」 「ウギャ~」「オ~ウ」
こんな痛い目にあったのは初めてだ、鎖骨を折ったときより
痛かった

彼の「大丈夫だから」と言う何の根拠もない自信ありげなその言葉
を信じて耐えに耐えた

そして次の日、私の足は棒のように硬直して、まともに歩けなく
なっていた、素人療法だったのだ


どんなに信じても原因もわからず間違った療法は逆効果だ、
トレーニング方法も同じだと思う
何でも勉強と経験をしないと違う方法に行ってしまう



ちなみに半年間、まともな右の蹴りが1本も出せなかった

大変勉強になりました

修業は続く!

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