2009年5月14日木曜日

サバキとは

ところで空手でサバキ(通称)という技を知っていますか。相手の攻撃を
受け流しバランスを崩すし、こちらの有利なポジションであるサイドや
バックに回りこむ技などのことです。

また空手の審査のときなどで、先輩は後輩に対して、こちらから攻撃
せずに受身でこのサバキをしなければいけません。かなり練習を積ま
ないと難しいテクニックでもあります。

しかし、護身として超実践的な練習となります。というのも、一般社会で
こちらから先に攻撃していくことは普通無いでしょう。自分が暴漢になって
しまいますからね。そういう意味でも、サバキの練習は実践的な
護身練習となります。

前振りはこのぐらいで、今日は学生の頃、芦原先生の前で、審査の
サバキをしていたときの話をしましょう。

審査のサバキの最中、すでに何人も捌いてエンジンが掛かってきた
ときでした。

あまり大きな相手では無いのですが、小技しか出さずに大技を出して
こないので、サバキに手間取っていました。

すると、ある瞬間、相手の動きが一瞬止まったのでした。

瞬時に接近して、相手の脚を手ですくって投げている私がいました。
本来ならば、そんなことはしないのですが、体が勝手に動いてしまった
のです。

それを見ていた先生は、なぜだか「お、機転が利くな!」と褒めて
くれました。

しかし、「低い位置にある脚を取りに行くのは、カウンターで膝蹴りを
もらう可能性が高いので、危ないぞ!!」とも言われました。

自分自身その危険性は重々分かっていました。

簡単に捌けていたら、そんなことをしなかったのですが、相手が
大きく入って来ないので、なかなか捌けないわけです。相手の人は
ある意味非常に慎重に間合いコントロールしていたのでした。

セオリーとしては間違いなのは私も重々承知の上でした。動きの
止まった一瞬のチャンスです。自然に体が動いていました。現場での
とっさの判断でした。

あのとき中途半端足をとりに行っていたならヒザ蹴りをもらったかも
しれません。

躊躇して何もしなければ捌くチャンスを逃したかもしれません。
判断して決断したら、思いっきりやってみることが大切なことを感じました。

先生はそれを怒るでもなく、逆に褒めて、状況しだいでは危険だった
ことも教えてくれたのです。


修業は続く

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